オメガ等の機械式・自動巻き腕時計によくある腕時計の時間のずれ(誤差)に関しての記事です。
時間がずれてしまう理由や、正しい自動巻き腕時計との付き合い方を紹介していきます。
機械式・自動巻き腕時計は時間がずれる?時間がずれない方法・知識を解説
機械式腕時計の規格による日差の違いや誤差や故障の原因をはじめ、
その対策や定期メンテナンスの必要性についてまとめて紹介します。
機械式腕時計愛用者によくある悩み・質問
オメガの自動巻き腕時計の時間のズレが気になります。
一日で約20秒ほど進んでしまうのですが、これは故障?
また、使わない日が続くと多少時間がずれてしまうが、どうすればいいですか?
こういった質問や悩みがネット上のQ&Aでも非常に多かったので、
この記事を読めば解決できるように、徹底的に解説してみました!
「クロノミーター規格」でなければ誤差は15秒程度
まず、故障かどうか判断する前に、自分の腕時計が『クロノメーター規格』かどうか確認してみましょう。
クロノメーター規格とは、スイスクロノメーター検定協会(C.O.S.C.)が認定する規格で、認定基準は様々ですが、同認定を受けた機械式腕時計であれば、平均日差(24時間以内の平均誤差)は、-4~+6秒内と定められます。ムーブメントの大きさによっては、-5から+8秒の場合もあります。
オメガの機械式腕時計であっても、モデルによってはクロノメーター規格に認定されている物と、そうでない物があります。
文字盤に「Chronometer」の表記があれば、クロノメーター規格の機械式時計、無ければ認定されていないモデルとなります。
クロノメーター規格でない場合は日差が+15秒程度あっても通常なので、
質問者様の場合、故障と言うには早熟な気がします。
クロノメーター規格であった場合は、故障の可能性が考えられます。
誤差や故障の主な原因3つ~『衝撃・消耗・磁気』~
オメガのスピードマスター・ロレックス等の機械式・自動巻き腕時計に時間のずれ(誤差)、また故障の原因となる理由は以下の3つです。
1.時計を付けた状態で激しい運動をする(衝撃に強くない)
誤って地面に落としてしまったら、機械式腕時計にとって致命的なダメージを与える事は容易に想像できる事と思いますが、実は激しい運動をする事もこれと同等の衝撃を与える事になり、好ましくありません。ゴルフや野球、テニス等がこれに含まれます。
2.内部部品や軸の油の消耗
機械式腕時計も消耗品です。長年使用していると、内部の部品が擦り切れたり、潤滑油等が切れたりします。またこれらの条件が重なると擦り切れた金属が粉となり、この金属粉がさらなる抵抗を生み誤差や故障の原因となります。
3.磁気による影響
スマートフォンやiPad、またパソコン等の電子機器は全て磁気を発生させます。機械式腕時計にこれらの電子機器を近づけると、これも誤差や故障の原因になります。
機械式腕時計の内部は金属の部品で構成されています。そのため磁気に敏感に反応してしまい、内部で誤作動を引き起こしてしまうというわけです。ひどい場合には故障してしまうので、決して電子機器の近くには置かないようにしましょう。
自動巻き腕時計の時間をなるべく正確に保つおすすめの対策
長時間使用しない場合は、リュウズを手動で巻くか、ウォッチワインダーの使用を検討
オメガの機械式腕時計は、モデルによって異なりますが、約44時間~60時間は腕に着用しなくても動き続けます(これをパワーリザーブと呼びます。)従って2日間から3日間着用しない日が続くと針が止まりますので、これによって誤差が生じている事と思います。
対策としては、まずリュウズ(時間調節の時に回す突起部)を手動で時計回りに15回ほど巻いてから着用するか、ウォッチワインダーを使用して常にパワーリザーブが保たれている状態にする事です。
ウォッチワインダーとは機械式腕時計を収納出来る箱のような物で、
これが常時回転する事によって機械式腕時計のゼンマイを自動的に巻き上げ、パワーリザーブを常に保ってくれるモノです。
中には磁気を機械式腕時計に帯磁させてしまったり、故障しやすかったりと、粗悪品もあるので、購入する際にはレビュー等を確認してから購入する様にしましょう。
定期的にオーバーホールを行い、精度を維持する。
オーバーホールとは、腕時計を分解して掃除を行う事で、機械式腕時計には定期的メンテナンスとして必要不可欠です。
使用条件やモデルにもよりますが、平均的には3年~4年毎にオーバーホールを行う事が推奨されています。
このオーバーホールには精度チェックの項目も含まれるので、定期的に点検を行う事で、日差の精度も維持出来ます。
オメガ正規販売店や時計百貨店等でオーバーホール点検が出来るので、
機械式腕時計と末永くお付き合いするためにも、定期的にオーバーホールをするようにしましょう。
誤差がどうしても気になるようなら、一度オメガ正規店等で点検をしてもらいましょう。
機械式・自動巻き腕時計には定期的メンテナンスが必要不可欠です。
また、日頃の使用環境を見直し、着用して激しい運動をする事や、電子機器の近くに置くことは特に気を付けましょう。
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まとめ
その複雑さ故に、機械式腕時計は扱い方に注意をしなくてはなりません。
機械式腕時計の複雑な内部機構はほとんどミリ単位の精巧な部品で構成されており、「小宇宙」と揶揄する方達もいる程です。
人間も外見の前に内側から綺麗にする、と言いますが、機械式腕時計も一緒です。
定期的にオーバーホール等の点検を行って、末永く付き合える関係を築きましょう。