オメガのオーバーホールの方法に関して調べてみました。
主にメーカーの正規店で依頼するか、一般腕時計修理店での依頼ですが、
それぞれにどんなメリット・デメリットがあるのかや、価格・評判なども調べてみました。
『オメガの腕時計のオーバーホールをしたい』メーカー正規修理と一般修理店ネットで依頼した場合それぞれのメリットとデメリットを比較
オメガのスピードマスターを使用しています。3年から4年程は経ち、そろそろオーバーホールの時期かと思うのですが、ネットで調べると時計屋さんとかの方が安いけど予約待ち。金額は高いけど、メーカーに依頼した方が良いのか。。。実際の所どちらが良いのでしょうか。メーカーに依頼するのと、量販店でのメンテナンスした場合のそれぞれ良い点、悪い点が知りたいです。
上記の様に、機械式腕時計を長年愛用していると皆さんオーバーホールに悩みを持つと思います。安心を取るべきか、金額を抑えるべきか。
メーカーに依頼した場合と、一般の時計屋さん等に依頼した場合とで、
どのような条件の差が出てくるのか。メリットとデメリットをそれぞれ説明しながら検証したいと思います。
メーカー正規修理店でオーバーホールをするケース
百貨店のオメガ正規販売店ではなく、スウォッチグループで対応してもらう
『メーカー経由でオーバーホールを対応して欲しい。』
この場合、
・オメガを製造するメーカーのスウォッチグループの店舗に訪問する
・メーカーに郵送をして依頼をする
このどちらかになります。
百貨店のオメガ正規販売店も同様に対応してもらえますが、
手数料(10%程度の場合も)が取られるので、近くにスウォッチグループ店舗がある場合、直接店舗に出向いて依頼した方が賢い選択と言えます。スウォッチグループに見積もりや相談をしてみましょう。
スウォッチグループとは
スウォッチグループとはオメガを製造する時計メーカーで、創立は1983年。世界で最も知名度が高いスイス時計メーカーの一つです。スウォッチグループジャパンとして東京と大阪(直営店)、札幌、名古屋、福岡(指定サービスセンター)の国内5か所にサービスセンターを設けています。
スウォッチグループは、ピックアップサービスと呼ばれる自宅に梱包材を郵送してくれるサービスも提供しているので、自宅付近にサービスセンターが無い場合はこちらを利用すると良いでしょう。
【メリット】2年間保証もつくメーカーの『安心感』
正規ルートでのオーバーホール依頼のメリットは、『メーカーならではの安心感』これに尽きます。
規模が大きいので部品が豊富にあり、代替の部品が使用される心配や修理が出来ずに腕時計が戻ってくる心配もまずありません。また、サービス完了日から2年間のメーカー保証が付く事もメリットと言えるでしょう。
【デメリット】時間がかかる上に価格が高い、サービスセンターによっては仕上がりが不安
スウォッチグループに直接オーバーホールを依頼した場合、金額は総体的に高めの傾向があります。
防水チェックや精度チェック等、全26工程に分けてメンテナンスを行うためにコストがかかる事、また一般修理よりも部品交換をより多くする傾向がある事が理由として挙げられます。
また場合によってはスイス工場にてオーバーホール作業を行う事があります。その場合作業完了まで約2か月かかる事から、時間に余裕のある方にしか利用出来ないという点もデメリットとして挙げられます。
正規メンテナンスといえども、仕上がりにバラつきがあるとの声も最近上がってきています。東京支店と大阪支店はスウォッチグループの直営店なので、どちらかに依頼した方が望ましいです。
正規オーバーホールならコンプリートメンテナンスサービスを
スウォッチグループ率いるオメガではメンテナンスとして、『コンプリートメンテナンスサービス』と『パーシャルメンテナンスサービス』の2種類を提供しています。オーバーホールを含む全体的なメンテナンスを行うのがコンプリートメンテナンスサービスで、部分的なメンテナンスの場合はパーシャルメンテナンスとなります。オーバーホールの相談をした場合、コンプリートメンテナンスサービスでの対応をしてくれる事になります。
近くにサービスセンターが無ければピックアップサービスが便利
自宅付近にサービスセンターが無い方のために、公式サイト(http://www.swatchgroup.jp/customer-service/pickup-service/)
で「ピックアップサービス」という郵送サービスも提供しています。腕時計用に梱包材も送ってくれる便利なサービスです。
正規オーバーホールのメリット 安心感、部品在庫が豊富なため再修理の心配無し、郵送対応可、メーカー保証2年間。
正規オーバーホールのデメリット 料金が高い。(部品を交換する事が要因)店舗によって技術にバラつきがある。
一般の腕時計修理店でオーバーホールを依頼する場合
一般修理店での修理としては、
家電量販店での依頼と、ネットで時計修理屋さんに依頼する場合との2種類ありますが、個人的には家電量販店での修理はお勧めしません。
理由は、家電量販店では一級時計技師等の技術力を持った人材がほとんどいないからです。
ネットで時計修理屋さんにオーバーホールを依頼した場合のメリットとデメリットを紹介していきます。
【メリット】純正パーツを使ってくれる上に価格が安い、修理期間が短い、業者を選べば技術力も安心
一番のメリットは正規経由より価格が安いことです。
ケースバイケースですが、スウォッチグループ経由のオーバーホールに比べて2割から3割程度価格を抑えられます。
また純正パーツを使用して修理する業者が多く、修理期間は約1か月と正規ルートの2か月と比べると時間も半分に節約出来ます。
『スウォッチグループと比べると仕上がりはどうなのか』、という技術面で疑問視する方も多いと思いますが、
一級時計技師が修理を行ってくれる業者を選べば、安心して作業を任せられます。
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当サイト別記事にて、一級時計技師がメンテナンスする千年堂さんの特集記事を書いています。
⇒【検証】時計修理の千年堂・評判や口コミを徹底検証
国家資格でもある一級時計技師の資格を取得するためには、実務経験と熟練された技術力が求められるため、その技術力は確かなものです。
【デメリット】規模により各種検査設備や部品在庫に不安あり
正規メーカーは設備投資に莫大な金額に投じています。防水チェックを行う機械だけでも数百万かかります。規模が小さな業者がこのような設備を完備出来ているか正直疑問です。また、サービス完了後の保証期間は約1年間と、メーカー保証の2年間に比べて半分です。加えて、正規ではない事から郵送のやり取りによる不安もあると思います。
しかし、信頼出来る業者を選べば、熟練された技術と経験を持つ一級時計技師が対応してくれるので、修理前後でのトラブルは概ね避けられます。
一般修理のメリット⇒正規よりも価格が安い場合が多い。一級時計技師対応の修理店ならクオリティも〇
一般修理のデメリット⇒保証期間が正規よりも短い場合が多い。
オーバーホールが必要な周期は?
オメガの公式ページでは3年から4年毎にオーバーホール(コンプリートメンテナンス)を推奨しています。
中には「7年も8年もオーバーホールしなかったけど、何にも問題なく修理を出来た」という方がいますが、
定期的にオーバーホールをした方が修理料金が低くなる傾向がありますし、修理不能による返却の可能性もまず無くなります。
3年から4年を目安にオーバーホールをするようにしましょう。オメガの愛用者の中には2年に一回オーバーホールをされている方もいらっしゃいます。オーバーホールは回数が多いと問題という事はなく、点検という意味でも頻繁に相談した方が良いと考えます。
オメガのオーバーホール価格相場の目安
正規なら、6万円から10万円程度
オーバーホールせずに4年以上経過すると、部品代として+2万円程度かかる場合があります。
一般なら、2万円から5万円程度
部品を再加工や調整して出来るだけ再利用出来るようにしてくれるため、正規ルートよりも格安です。
まとめ
今回は、正規ルート、一般修理店によるオーバーホール依頼のメリット・デメリットをそれぞれの相場と共に紹介させて頂きました。
「オメガの腕時計をオーバーホールするのはどこが一番良いのか?」
この疑問に対する答えですが、
ポイントは正規にこだわるか、こだわらないか。
これに尽きると思います。
価格が張るので、正規ならではの安心感を「買う」事になりますが、
その際は支店による価格の違いは無いので、オメガの直営店である東京か大阪支店のどちらかに依頼をすれば、より安心して作業完了まで待てる事と思います。
一方で、ネット上で時計屋さんにオーバーホールを依頼した場合ですが、
技術力が高く評価も高い業者を選べば安心して取引きが出来ますし、技術力も遜色がありません。当サイトでも記事にしてあります。
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従って個人的見解では、オーバーホールメンテナンスはネット上の時計屋さんに依頼された方がより良い選択だと考えます。
今回の記事が皆さんの参考になれば幸いです!